権威への訴え

2004年5月10日

時折、私が言ったことに単に反対するだけでなく、私がそれを言ったことに慌てふためく人がいます。「あなたのようなグルが何かを言うと、大勢の人が何も考えずに言うがままに従います」

率直に言って、私にはこの意見は過激すぎると感じられます。私には(あるいは他のソフトウェアの有名人も)それほど影響力があるわけありません。私が言ったことをまったく考えずにそのまま実行する人に遭遇したことは一度もありません。彼らは一般的な助言の限界を理解しています。実際、コンサルタントの具体的な助言に多額のお金を払ったクライアントでさえ、めったに従いません(私が知るすべてのコンサルタントにとって、これはよくある娯楽や不満の種です)。

上記を述べた上で、人々が議論の中で権威に訴えることはかなり一般的です。これは必ずしもその権威の言葉にただ従っているという意味ではありません。代わりに、「X氏はこうしろと言いました」は次を意味する場合があります。

  • あなたはXの主張をすべて考慮しましたか?
  • あなたの主張は、Xの主張ほど説得力がないと感じます。
  • Xは私の推論を私よりもよく説明しています。

これらはすべて怠惰な議論であると主張することができます。Xに訴えるのではなく、Xの主張を検討すべきです。それはもっともですが、特に騒々しいオタクの議論の中で自信を持って自分を表現することが難しい人にとっては、この言い方は便利なことが多いのです。「私はXが何を言おうと気にしない」などの主張も、同じように言い換えられていることに留意してください。