大規模アジャイルプロジェクト

2003年5月10日

大規模なプロジェクトをアジャイル手法で実施できるかどうかはよくある質問です。結局のところ、多くのアジャイル手法は小規模のプロジェクト向けに設計されており、アジャイル手法が抵抗する重厚なアイデアは、大規模なプロジェクトの方がより必要になるのです。

この質問が上がる主な理由の1つは、まだそれがわかっていないからです。新しい手法は、まず小さなプロジェクトで試される傾向があります。小さな規模で機能した後に初めて、人々は大きな規模で試しています。それでも、立ち上げるのには時間がかかります。私は、どのような手法やテクノロジーであっても、すでに成功しているものの2倍以上の規模のプロジェクトには使用しないことをお勧めします。

それにもかかわらず、アジャイルに付随するものの多くは、大規模なシステムに由来しています。これは、大規模と呼ぶものが何に依存するかによって異なります。ソフトウェアプロジェクトにおいては、大規模の主な指標は担当者数であると考えています。担当者が多いほど、コミュニケーションの問題が増えます。XPの適正規模は、チームメンバー20名までです。FDDはさらに規模が大きく、数十名程度です。RUPのリードデザイナーであるフィリップ・クルーテン氏と話をしたところ、RUPの本質は非常にアジャイルなアプローチであり、フィリップ氏は主に200名以上のプロジェクトに取り組んできました。

アジャイル手法をスケーリングすることは、最後に行うべきことです

私は最近このフレーズをCanadian Agile Networkで使用しました。文字通り意味しています。大規模なプロジェクトを行うべきではないと言っているのではありません。アジャイル手法を大規模なプロジェクトに拡大しようとすることは、多くの場合必要ですが、最初に行うべき選択ではないと言っています。

より良いアプローチは、プロジェクトを縮小することです。そのワークショップでは非科学的な質問で、プロジェクトの担当者を半数程度減らしても進行を遅くせずに済むことがわかりました。チームを大幅に縮小した際に成功したという話は、何度も耳にしています。大規模なチームは大規模なコミュニケーションと管理のオーバーヘッドを担います。より能力の高い人材で構成された小さいチームを使用する方が、全員が高額であっても、通常はより高速で安価です。